2025年9月に公開されたAdobe Premiere Pro v25.5アップデートでFilm Impactのトランジションが追加され、利用できるトランジションが大幅に拡充されました。これにより、従来よりも多彩な演出が可能になっています。
しかし、「トランジションの種類が多すぎてどれを使えばいいか迷う…」という声も聞こえてきます。
そこで、Film Impactの最新トランジションも含め、Premiere Proに標準搭載されている全トランジションをまとめて確認できる動画を作成しました。
トランジションの挙動を動画で辞書的に確認できるので、自分の動画に合ったトランジションを見つけるのに役立ちます。ぜひご活用ください。

Premiere Proのトランジションとは?

トランジションとは、動画のカットとカットの間に挿入するエフェクトのことで、場面の切り替えをスムーズに見せる役割を持っています。日本語では「移行」「変化」といった意味を持ち、映像制作の現場では場面転換を印象的に演出するために使われる技法です。
Premiere Pro v25.5には、109種類以上のトランジションが標準搭載されており、シンプルなクロスディゾルブ(フェード)から、スライドやワイプなどダイナミックな切り替え効果まで、目的や雰囲気に応じて選択できます。
適切にトランジションを使うことで、視聴者の注意を引きつけたり、時間経過や場所の変化を表現したりと、動画のストーリーテリングを豊かにすることが可能です。
ただし、多用しすぎると逆に見づらくなるため、場面に応じた使い分けが重要になります。
- 動画の流れを自然に見せる
- 効果が派手すぎると逆効果になることもある
- まずは「どのトランジションがあるか」を把握することが大切
動画で確認!Premiere Pro全トランジションの挙動
以下の動画では、Premiere Proの全トランジションと、v25.5で追加されたFilm Impactトランジションの動きを一つずつ確認できます。初心者でも見てすぐ理解できるように、挙動を分かりやすく整理しています。
- Film Impactトランジションに対応(v25.5追加分):従来にはなかった演出が可能
- Film Impact トランジションには「Surprise Me!」ボタンによる別バリエーションも追加で紹介
- 従来の旧トランジションも収録:ディゾルブ、スライド、ワイプなど
- 各トランジションの挙動を辞書的に確認可能
収録トランジション一覧
以下では、Premiere Proに標準搭載されているトランジションと、v25.5アップデートで追加されたFilm Impactトランジションをすべて一覧でまとめています。
- Film Impact Animation
-
- Block Motion Impatcs
- Flip Motion Impacts
- Fold Motion Impacts
- Pop Motion Impacts
- Pull Motion Impacts
- Spin Motion Impacts
- Spring Motion Impacts
- Travel Motion Impacts
- Typewriter Impacts
- Film Impact Distortions
-
- Earthquake Impacts
- Flicker Impacts
- Glass Impacts
- Glitch 2.0 Impacts
- Grunge Impacts
- Kaleidoscope Impacts
- Liquid Distortion Impacts
- TV Power Impacts
- VHS Damage Impacts
- Film Impact Essentials
-
- Blur Dissolve Impacts
- Blur to Color Impacts
- Burn Alpha Impacts
- Burn Chroma Impacts
- Chaos Impacts
- Clock Wipe Impacts
- Dissolve Impacts
- Flash Impacts
- Frame Impacts
- Linear Wipe Impatcs
- Luma Fade Impacts
- Mosaic Impacts
- Neon Wipe Impacts
- Push Impacts
- Roll Impacts
- Star Wipe Impacts
- Stretch Impacts
- Film Impact Lights & Blurs
-
- Chroma Leak Impacts
- Directional Blur Impacts
- Flare Impacts
- Glow Impacts
- Lens Blur Impacts
- Light Leak Impacts
- Light Sweep Impacts
- Phosphor Impacts
- Radial Blur Impacts
- Ray Impacts
- Soft Wipe Impacts
- Solarize Impacts
- Stripe Impacts
- Zoom Blur Impacts
- Film Impact Smart Tools
-
- Motion Camera
- Motion Tween
- Shape Flow
- Text Animator
- Film Impact Transformers
-
- 3D Roll Impacts
- 3D Spin Impacts
- Film Roll Impacts
- Louver Impacts
- Mirror Impacts
- Page Peel Impacts
- Panel Wipe Impacts
- Plateau Wipe Impacts
- Slice Impacts
- Split Impacts
- Stretch Wipe Impacts
- Wave Impacts
- アイリス
-
- アイリス(クロス)
- アイリス(ダイヤモンド)
- アイリス(円形)
- アイリス(正方形)
- イマーシブビデオ
-
- VR アイリスワイプ
- VR クロマリーク
- VR グラデーションワイプ
- VR ブラー(球面)
- VR メビウスズーム
- VR ライトリーク
- VR ランダムブロック
- VR 光線
- スライド
-
- Center Split
- Split
- スライド
- ホイップ
- 帯状スライド
- 押し出し
- ズーム
-
- クロスズーム
- ディゾルブ
-
- クロスディゾルブ
- ディゾルブ
- フィルムディゾルブ
- ホワイトアウト
- モーフカット
- 型抜き
- 暗転
- ページピール
-
- ページターン
- ページピール
- ワイプ
-
- Barn Doors
- Inset
- くさび形ワイプ
- クロップワイプ
- ジグザグブロック
- スパイラルボックス
- チェッカーボード
- チェッカーワイプ
- ブラインド
- ペイントスプラッター
- マルチワイプ
- ランダムブロック
- ワイプ
- ワイプ(ランダム)
- ワイプ(放射状)
- 帯状ワイプ
トランジション選びのコツ

トランジションは種類が豊富にあるため、どれを選べば良いか迷うこともあるでしょう。ここでは、効果的なトランジション選びのポイントを3つ解説します。
シーンや動画の雰囲気に合わせる
トランジション選びで最も大切なのは、動画全体の雰囲気やシーンの内容との相性です。たとえば、結婚式や感動的なシーンではクロスディゾルブのような柔らかい切り替えが適していますし、スポーツやアクション映像ではダイナミックなワイプやスライドが効果的でしょう。
ビジネス向けの解説動画なら控えめなトランジションが好まれますが、エンターテインメント系のコンテンツでは個性的なエフェクトも活躍します。
視聴者にどんな印象を与えたいかを考えながら選択することで、メッセージがより伝わりやすくなるはずです。
迷ったときは、プロが制作した同じジャンルの動画を参考にすると、適切なトランジションのヒントが得られます。
多用しすぎない
トランジションは効果的な演出ツールですが、使いすぎると逆効果になってしまいます。全てのカットにトランジションを入れると、視聴者の注意が散漫になり、かえって素人っぽい印象を与えかねません。
基本的には、時間経過や場所の変更など、明確な場面転換が必要なときに絞って使用するのがポイントです。通常のカット切り替えとトランジションを適切に使い分けることで、動画全体にメリハリが生まれます。
プロの映像作品を観察すると、意外とシンプルなカット編集が多いことに気づくはずです。「ここぞ」という場面でトランジションを効かせることで、より印象的な演出が実現できるでしょう。
Film Impactトランジションの活用
2025年9月のアップデートで、Premiere ProにFilm Impactのトランジションが標準搭載されました。これにより、追加料金なしで93種類のプロ仕様トランジションが使えるようになっています。
Film Impactのトランジションは、シネマティックな表現が得意で、映画のような洗練された場面転換を簡単に実現できるのが特徴です。専用のダッシュボードから直感的に選択・適用できるため、初心者でも扱いやすくなっています。
従来のトランジションでは物足りないと感じたら、Film Impactのライブラリを探してみるのがおすすめです。

まとめ
Premiere Proのトランジションを理解することで、動画編集の幅が大きく広がります。
今回、新たにFilm Impactトランジションが標準搭載されたことで、シネマティックな表現など、プロ級の演出も手軽に実現可能になりました。
本記事掲載の動画で各トランジションの挙動をチェックし、あなたの動画に最適なトランジションを見つけてください。
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