2026年8月25日にAdobe Illustratorの最新アップデート「Illustrator 30.8」がリリースされました。
今回のアップデートでは、「コンセプトからベクター生成」の強化をはじめ、リンク切れした画像の再リンクやオブジェクト選択に関する機能が改善されています。また、新しいパターンやグラデーションのスウォッチも追加されました。
この記事では、Illustrator 30.8で追加・強化された主な新機能や変更点をまとめます。
Illustrator 30.8の新機能一覧
Illustrator 30.8では、画像のリンク管理やオブジェクト選択に関する機能の改善に加えて、AIを活用したベクター生成機能の強化、新しいパターンやグラデーションスウォッチの追加などが行われました。
今回の主な新機能は以下のとおりです。
| 新機能 | 概要 |
|---|---|
| 不足しているリンクを一度に再リンク | ファイル内の不足しているリンクを自動的に検索し、更新されたリンクへまとめて置き換え可能 |
| シャドウや効果をスキップしてオブジェクトを選択 | シャドウや効果の境界を無視して、目的のオブジェクトを選択可能 |
| 「コンセプトからベクター生成」の強化 | 最大8個のプリセットバリエーションを生成・比較でき、画像トレースから新しいベクターを作成可能 |
| 新しいパターンスウォッチ | ざらつきのあるテクスチャや光学的な効果など、新しいパターンを利用可能 |
| 新しいグラデーションスウォッチ | 自然なフェードやホログラフィックなグローなど、新しいグラデーションを利用可能 |
AI関連では、「コンセプトからベクター生成」が強化され、複数のバリエーションを比較しながらベクターアートを作成できるようになりました。
また、リンク切れした素材の再リンクやオブジェクト選択の改善など、Illustratorを使った日常的な作業を効率化する機能も追加されています。
このほか、新しいパターンやグラデーションスウォッチも追加され、デザインに利用できるプリセットの選択肢が広がっています。
不足しているリンクを一度に再リンク
Illustrator 30.8では、リンク切れした画像を再リンクする際に、同じフォルダー内にある他の不足しているリンクも自動的に検索して、まとめて再リンクできるようになりました。
再リンク設定画面で、「このフォルダー内のリンク切れ」を選択すると、同じフォルダー内にあるリンク切れを自動的に探して再リンクしてくれます。

複数の画像を別のフォルダーに移動した場合など、リンク切れがまとめて発生したときに便利です。
シャドウや効果をスキップしてオブジェクトを選択
Illustrator 30.8では、ドロップシャドウやその他のラスター効果と重なっているオブジェクトを、より簡単に選択できるようになりました。
これまでは、オブジェクトに設定されたシャドウやラスター効果の表示領域をクリックすると、その効果が設定されたオブジェクトが選択されてしまい、下にある別のオブジェクトを選択しにくいことがありました。
また、下にあるオブジェクトのシャドウを誤ってクリックしてしまい、意図せずそのオブジェクトが選択されてしまうケースもあります。
今回のアップデートでは、シャドウやラスター効果が表示されている境界部分を選択対象から除外するようになったため、効果が重なった複雑なアートワークでも、目的のオブジェクトを選択しやすくなっています。

「コンセプトからベクター生成」を強化
「コンセプトからベクター生成」は、ラスター画像や拡張されていない画像トレースオブジェクトをもとに、編集可能なベクターアートワークを生成できる機能です。
Illustrator 30.8では、「コンセプトからベクター生成」が強化され、複数のサンプルプリセットを同時に選択して、異なるスタイルのバリエーションをまとめて生成・比較できるようになりました。
前バージョンではサンプルプリセットを1度に1つしか選択できませんでしたが、今回のアップデートでは最大8個のプリセットを同時に選択可能です。

複数のプリセットを選択して生成すると、それぞれのスタイルに合わせたバリエーションが並んで表示されるため、生成結果を比較しながら好みのデザインを選べます。
新しいパターンスウォッチを追加
Illustrator 30.8では、スウォッチライブラリに新しいパターンスウォッチが追加されました。

今回追加されたパターンは、以下の8種類です。
- イリュージョン
- グリッド
- ジオメトリック
- ディザー
- ドット
- ハッチング
- マッピング
- ライン
微細なざらつきを表現できるものから、幾何学的なデザインや光学的な効果を持つものまで、さまざまなパターンが用意されています。
なお、スウォッチライブラリには従来のパターンを収録した「パターン(クラシック)」も用意されているため、これまで使用していたパターンも引き続き利用できます。
新しいグラデーションスウォッチを追加
Illustrator 30.8では、スウォッチライブラリに新しいグラデーションスウォッチが追加されました。

今回追加されたグラデーションは、以下の13種類です。
- アース
- スカイ
- スペクトラム
- ニュートラル
- ネイチャー
- パステル
- ビネット
- フェード
- ホログラフィック
- メタリック
- モノクローム
- ラジアル
- 鮮やか
自然な色合いのグラデーションから、ホログラフィックやメタリックなどの表現まで、さまざまなプリセットをスウォッチライブラリから選択できるようになっています。
なお、従来から用意されているグラデーションは「グラデーション(クラシック)」にまとめられており、これまで使用していたグラデーションも引き続き利用できます。
まとめ
Illustrator 30.8では、AIを活用した「コンセプトからベクター生成」の強化をはじめ、リンク切れした画像の再リンクやオブジェクト選択など、日常的な作業を効率化する機能が追加されました。
特に「コンセプトからベクター生成」では、最大8個のサンプルプリセットを同時に選択してバリエーションを生成・比較できるようになり、さまざまなスタイルを試しながらベクターアートを作成しやすくなっています。
また、新しいパターンやグラデーションのスウォッチも追加され、デザインに利用できるプリセットの選択肢も広がりました。
今回のアップデートは、大幅な操作方法の変更というよりも、ベクター制作や普段のデザイン作業をより効率的にする機能強化が中心となっています。
Illustratorを利用している方は、アップデート後に新しく追加された機能やスウォッチをチェックしてみてください。
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