2026年8月3日に3DモデルのリギングをAIで効率化できるスタンドアロンツール「Armature」が登場しました。
Armatureは、FabricatorStudioが開発したツールで、スケルトンの作成からスキニング、ウェイト調整、書き出しまでを1つのアプリで行え、人型キャラクターだけでなく四足動物やプロップにも対応しています。
リギング作業を1つのアプリに集約
3Dキャラクターを動かすには、モデルにスケルトンを設定し、それぞれの頂点がどの骨の動きに影響されるのかを設定するスキニングなどの作業が必要です。
Armatureは、こうしたリギングに必要となる工程を1つのアプリにまとめています。
モデルを読み込んだ後、向きやサイズを調整し、スケルトンを作成してスキニングを行うという流れでリグを作成できます。
スケルトンには人型、四足動物、プロップ向けのテンプレートが用意されているほか、テンプレートを使わずにゼロから作成することも可能です。
左右対称での編集や手足の複製、ジョイントチェーンの編集にも対応しており、指についても本数を指定して作成できます。
AIによるスキニングとウェイト生成に対応
Armatureの特徴の一つが、AIを利用したスキニングです。
スキニングには2種類のローカルエンジンが用意されており、一般的なPCでも数秒で処理できるエンジン「Geodesic Voxel」とGPUを利用するAIベースのスキニングエンジン「SkinTokens」を利用できます。
これにより、作成したスケルトンに対してモデルを動かすためのウェイトを自動生成できます。
また、自動生成して終わりではありません。ウェイトペイント用の編集機能も搭載されており、AIが生成したウェイトを手作業で調整できます。
レイヤーや非破壊処理にも対応しているため、自動処理と手動による調整を組み合わせたワークフローを構築できます。
人型だけでなく四足動物やプロップにも対応
Armatureは、人型キャラクターだけを対象としたリギングツールではありません。
公式では、犬のような四足動物や、テンプレートを使わずにリギングする非人型モデルなどの作例が紹介されています。
スケルトンは人型、四足動物、プロップ向けのテンプレートから始められるほか、ユーザー自身で構築することも可能です。
そのため、キャラクターの種類に応じてスケルトンを用意し、必要に応じて手動で調整することができます。
MayaやUnreal Engineとの連携にも対応
完成したデータは、メッシュ、スケルトン、ウェイト、Control Rigのビルドデータを含む1つのUSDファイルとして書き出せます。
Armatureから書き出したUSDファイルは、Unreal EngineおよびMayaでの動作確認済みとしています。
さらに、FabricatorStudioが無料で公開しているMaya用ツールセットを利用すると、Armatureから書き出したデータをMayaへ読み込み、Control Rigを構築することも可能です。
Maya側からUSDを書き出してArmatureへ戻し、既存のスケルトンやスキンウェイトを保持した状態でウェイトを作り直すといったワークフローにも対応しています。
Armatureは、単独でリギングを行うだけでなく、MayaやUnreal Engineなどを含む3D制作パイプラインの一工程として利用することも想定されています。
年間売上10万ドル未満なら商用利用も無料
Armatureは、個人制作、学習、ポートフォリオ制作用途で無料で利用できます。
さらに、年間売上10万ドル未満であれば無料で商用利用も可能です。
また、Maya Indieの利用資格があるユーザーについても、Armatureを無料で利用できると案内されています。
年間売上10万ドル以上の場合は、1ユーザーにつき149ドルの買い切りとなっており、1年間のアップデートが含まれます。
リギング工程を効率化する新たな選択肢
Armatureは、AIによってリギング作業をすべて自動化するというよりも、スケルトン作成やスキニング、ウェイト生成などの工程を効率化しながら、必要な部分はユーザー自身が調整できるように設計されたツールです。
特に、人型だけでなく四足動物やプロップにも対応していることや、USDを利用してMayaやUnreal Engineと連携できる点は特徴的です。
現在はWindows向けのスタンドアロンアプリとして提供されており、3Dキャラクター制作やインディーゲーム開発などでリギング作業を効率化したいユーザーにとって、新たな選択肢となりそうです。

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