Blackmagic Designは9月8日、動画編集ソフト「DaVinci Resolve 21.1」をリリースしました。
今回のアップデートでは、メディア、フォト、カット、エディット、Fusion、カラーなど各ページの機能が更新され、マルチカム編集やトリム操作、RAW画像処理なども改善されています。
また、有料版の「DaVinci Resolve Studio 21.1」では、AI Music Editorの改善やColorページのMultiMaster機能に加え、Pythonによるコンソールスクリプティングや新しいScripting API、AIアシスタントと連携するネイティブMCPサーバーにも対応しました。
以下、Blackmagic Designのリリースノートに記載された主な変更点をまとめます。
DaVinci Resolve 21.1のアップデート内容
Mediaページ
- メディアプールのリスト表示で、テキストやチェックボックスフィールドが直接編集可能になった
- サブビンを含めた検索に対応し、完全一致をサポート
- 外部モニタリングなしで、ソースビューアに素材本来のアスペクト比を表示可能に
- ソースビューアでインターレース素材のプレビューに対応
- メディアストレージや、メディアプールからジオメトリアセットをプレビュー可能に
- 複数選択したクリップの開始タイムコードを変更可能に
- メディアプールのリスト表示から選択したマーカーを削除可能に
- マルチカム、コンパウンドクリップ、タイムラインの作成・変更日時を表示
- クリップ属性でマウスドラッグによる複数オーディオトラックの削除に対応
- Media Poolのビン表示を表示・非表示にするショートカットを割り当て可能に
Photoページ
- インスペクタのカラーパネルから画像設定を変更可能に
- RAW画像のデコード後のシャープネス処理を改善
- サイドバーの高さを柔軟に変更できるスタック型パネルに改善
- RAWパラメーターごとにInspectorからリセット可能に
- DNGファイルでレンズの歪曲収差、色収差、シェーディング補正に対応
- アルバム写真でResolve FXのSky Replacementに対応
- Live Viewのキャプチャを切り替えるショートカットを割り当て可能に
Cut/Editページ
- Inspectorプリセットに対応
- マルチカム編集モードをタイムラインビューアーのプロパティとして設定可能に
- タイムコード同期時に、ギャップ部分でマルチカムを分割するオプションを追加
- マルチカムのグリッドサイズを変更しても、選択中のアングルを維持
- タイムラインまたはソースにフォーカスしている状態でもマルチカム用ショートカットを使用可能に
- マルチカムを分解するショートカットを割り当て可能に
- 最大25個のマルチカムアングルの切り替え・カットにショートカットを割り当て可能に
- 最大32トラックまでSource Select/Auto Select用ショートカットを割り当て可能に
- Inspectorから複数選択したクリップのFusionプロパティを編集可能に
- より細かな操作に対応した新しいCompare Timelineワークフローを追加
- Data Burnで指定したビデオトラックのクリップメタデータを表示可能に
- Presentationマーカーで注釈、返信、ステータスに対応
- マーカーの注釈に楕円を描画可能に
- Editタイムラインでオーディオ波形のズーム操作に対応
- InspectorとViewerに現在選択しているクリップの再生ヘッド位置を表示
- タイムラインのIn/Out設定時にクリップ選択を解除
- EditページのTrim EditorでマウスドラッグとNudge操作を改善
- Auto Selectを利用したDynamic Trimの編集ポイント選択を改善
- Dynamic Trimへの切り替え時にTrimモードを自動的に有効化
- Dynamic Trim Editorで編集時もループ再生を継続
- Editタイムラインでギャップのカット、コピー、ペーストに対応
- タイムライン表示でオーディオ波形を自動的に拡大・縮小するオプションを追加
- タイムライン上にクリップの長さを表示するオプションを追加
- CutページにSource TapeとMultiview用のタイマーを追加
- Adjustment Clipにトランジションを適用可能に
- Edit Indexからマーカー一覧をPDFとして書き出し可能に
- Shiftドラッグでクリップを移動する際、既存のトランジションを維持
- 復元したタイムラインバックアップでバックアップ履歴を維持
- スクラブ時に再生を停止する環境設定を追加
- 再生ヘッドを移動した際に常にオーディオを再生する環境設定を追加
- Blade操作時に再生ヘッド後のクリップを選択する環境設定を追加
- Inspectorが表示中のクリップについてAuto Track Selectionを考慮するよう改善
- EditページでShiftクリックによる複数トラック間のクリップ選択を改善
- EditページでSoloの解除・復元に対応
- Edit/CutページのViewerでFusion Color Pickerを使用可能に
- Font Browserでタイトルからテキストプレビューを表示可能に
- トラック最後尾のギャップを選択してトリム編集できるように
- ReplayでRun Modeから直接Input Viewへ移動可能に
Fusionページ
- Krokodoveベースの新しいシェイプ・3Dツールを追加
- OpenPBRマテリアルシェーダーに対応
- MultiTextのレイヤー配置を改善
- タイムライン上のOGrafクリップでAnimation Actionに対応
- OgrafLoaderでフレーム、Ease、Scaleを制御可能に
- Macro Editorで複数テンプレートを含むDRFXファイルの読み込み・保存に対応
- Macro Editorの一括選択、グループ化、整理機能を改善
- Macro EditorのUpdate Macro Actionで、ノード選択からツールを追加可能に
- Fairlight AnimatorにLow Pass/High Passフィルターを追加
- 外部トラッキング結果をCamera Trackerへ読み込み可能に
- Trackerでトラックのトリミング、表示、基準フレームの変更が可能に
- FusionツールおよびPSDインポートでHard Mixブレンドモードに対応
- Log変換ツールでPre-divide/Post-multiplyのアルファ処理に対応
- Desktop Videoのモニタリング性能を改善
- 評価や置換で使用する変数構文を拡張
Colorページ
- トラック間を移動した際に再生ヘッド位置を維持
- LUT Managerから不足しているLUTやDCTLを再リンク可能に
- 不足しているDCTLをViewer上のオーバーレイとLUT Managerに表示
- DJI D-Gamut2/D-Log2に対応
- GoPro Logに対応
- Leica L-LogのIDT/LUTに対応
- Vivo Wide Gamut/Vivo Logに対応
- Advanced Panelsからノードキャッシュの状態を切り替え可能に
- Advanced PanelsのTracking MenuからPower Windowを操作可能に
- Gaussian Blurを使用したResolve FXのエフェクトスケーリングを改善
- Viewerのビデオ出力操作にショートカットを割り当て可能に
全般的な改善
- WindowsでNVIDIA RTX Sparkシステムをネイティブサポート
- Windowsでハプティックフィードバックをサポート
- Apple SiliconでHEICのハードウェアアクセラレーションデコードに対応
- HTJ2K圧縮を使用したEXRへのレンダリングに対応
- macOSでUSACオーディオデコードに対応
- WAVオーディオからのiXMLメタデータのサポートを改善
- 埋め込みCanon PLレンズメタデータの読み込みに対応
- 字幕を含めるプレゼンテーション書き出しオプションを追加
- QuickTimeおよびMXFのレンダーで複数の埋め込みキャプションに対応
- TS、QuickTime、MXF形式のGrowing Fileの処理を改善
- メディア管理におけるエラー処理とエラー報告を改善
- プロジェクトレベルのメディア管理で.drpの書き出しに対応
- スティル、LUT、使用済みメディアを対象としたプロジェクトアーカイブオプションを追加
- クラウドプロジェクトを開く処理をキャンセル可能に
- Project ServerにPostgreSQL 18をバンドル
- 新しいユーザーキーボードプリセットで、工場出荷時のデフォルト設定の更新を継承
- レンダーキューのメニュー操作にキーボードショートカットを割り当て可能に
- 高度なスクリプティングにはDaVinci Resolve Studioが必要
- パフォーマンスと安定性を全般的に改善
特記事項
DaVinci Resolve 21.1では、Pythonによるスクリプティング機能がStudio版限定になりました。
Blackmagic Designによると、これまでPython APIを利用して、無料版にStudio版の機能を組み込む手法が使われていたため、今回からPythonスクリプティングをStudio版へ移行したとのことです。
同社は、DaVinci Resolveの開発チームをStudio版のライセンス販売によって支えていると説明しています。また、月額課金が一般的になっている一方で、毎月料金を支払わなければ作業環境を利用できなくなるような仕組みではなく、買い切り型のライセンスによる差別化を提供したいという考えを示しています。
なお、DaVinci ResolveとProject Serverは、PostgreSQL 13以降をベースとしたネットワークライブラリを引き続き利用できます。
DaVinci Resolve Studio 21.1のアップデート内容
DaVinci Resolve Studio 21.1では、無料版の変更に加えて以下の機能が追加・更新されています。
メディアページ
- AIツールで、オリジナル素材がオフラインの場合にプロキシメディアを使用する設定
- IntelliSearchの「Manage Faces」で顔の名前を変更
- Canon EOS VRクリップをVR180ワークフローに読み込み
- ステレオスコピック3DのClip Attributesで左右の目を入れ替え
- BRAW/JPEG/PNG/TIFF向けのSide by Side Clip Attribute
- カスタムApple Immersive ILPDをOpenEXRシーケンスに割り当て
Photoページ
- Fujifilmカメラのカメラ制御に対応
- Leicaカメラのカメラ制御に対応
- Sony α7R VIのカメラ制御に対応
Cut/Editページ
- AI Music Editorで、より多くのコンテンツを残し、同じ内容の繰り返しを抑制
- AI Music Editorの解析時に、より適切なミックス候補を提示
Fusionページ
- ビューア上に描いた線を使ってレンズ歪みをキャリブレーション
- FusionのDeep ImageツールでFlipbookプレビューに対応
- Renderer3DのDeep Modeでマットオブジェクトに対応
- Renderer3DでDeep Motion Blurに対応
- ハードウェアアクセラレーションによる3D Deepレンダリングを最大8倍高速化
Colorページ
- Dolby Vision、HDR10+、HDR Vividで個別のMultiMaster Trimに対応
- MultiMaster Trimごとに出力サイズを上書き可能に
- TrimごとのColor Output Cache/Timeline Cacheに対応
- Resolve FX Panomapに対応
- Resolve FX CineFocusにNatural Effect/High Precisionのオプションを追加
- Resolve FX Beauty、CineFocus、Film GrainにSoftnessコントロールを追加
- Apple ImmersiveワークフローでLinear Edge Blendingに対応
Scripting API
- 高度なスクリプティングにはDaVinci Resolve Studioが必要に
- コンソールスクリプティング向けのPythonを標準搭載
- Python 2はサポート対象外
- キーボードカスタマイズのプリセットを管理
- レンダープリセットを更新
- レンダープリセットをクイックエクスポートに追加
- コーデックを照会し、オーディオレンダーのフォーマットを取得・設定
- スピーカー情報とタイミングデータを含む、Media Poolクリップの文字起こしデータを取得
- マルチカムクリップを作成・フラット化
- マルチカムのSmartSwitchを実行
- タイムライン上のクリップを自動整列
- トランジションを追加
- タイムラインクリップのInspectorプロパティを追加で取得・設定
- タイムラインアイテムのフェードを取得・設定
- タイムラインアイテムの速度変更を取得・設定
- タイムラインクリップの音量をノーマライズ
- プロジェクト設定プリセットを作成・更新・削除
- プロジェクト設定プリセットをインポート・エクスポート
- メディアファイルを複製
- メディアクリップのソースオーディオマッピングを設定
- 出力ブランキングを取得・設定
- DCTLファイルを検証・暗号化
全般的な改善
- AIアシスタントと連携するためのネイティブMCPサーバー
- Extrasダウンロードマネージャーを使用して、オフラインインストール用パッケージを作成
- NVIDIA GPUでGPUアクセラレーションによるJPEG 2000デコードに対応
- NVIDIA GPUでKakaduを使用したGPUアクセラレーションによるHTJ2Kデコードに対応
- HDR Vivid向けの補足的なIMFワークフローを改善
- より高速かつ高品質なレンダリングのためのVision Pro Reviewオプション
特記事項
DaVinci Resolve および Project Server は、PostgreSQL 13 以降をベースとするネットワークライブラリでも引き続き動作します。

コメント