After Effects 26.2では、パラメトリックメッシュの3Dマテリアルで「ディスプレイスメント」に対応しました。
これにより、高さ情報を使ってメッシュ表面に凹凸を作成できるようになり、これまで平面的だった3Dオブジェクトへ、より立体感のある質感表現を追加できるようになっています。
ディスプレイスメントとは
ディスプレイスメントは、マテリアルの高さ情報を使ってメッシュ形状そのものを変形させる機能です。
単純な表面テクスチャではなく、実際にメッシュを押し出したり凹ませたりすることで、立体的なディテールを表現できます。
例えば:
- 石材の凹凸
- レンガ表面
- 布のシワ
- 彫刻のような表面ディテール
といった表現を、よりリアルに再現できるようになります。
パラメトリックメッシュとは?
パラメトリックメッシュは、After Effects v26.0で追加された3Dオブジェクト生成機能です。
球体・円柱・立方体などの基本形状を直接作成でき、Substance 3Dマテリアルと組み合わせることで、After Effects内で本格的な3D表現を行えるようになっています。

パラメトリックメッシュ 3Dマテリアルで凹凸表現が可能に

v26.2では、パラメトリックメッシュへ適用したマテリアルに対して、表面の凹凸情報を反映できるようになりました。
これにより、単なる画像貼り付けだけでは表現できなかった、立体的な陰影や奥行きを作れるようになっています。
ライトやシャドウにも反応するため、見た目のリアリティが大きく向上します。
利用できる設定プロパティ

強さ
ディスプレイスメントによる凹凸の強さを調整します。
値を上げるほど、メッシュ表面の押し出し量が大きくなり、立体感が強調されます。


ディスプレイスメントオプションの強さはキーフレームアニメーションにも対応しています。
サブディビジョンカウント(再分割数)
メッシュをどれだけ細かく分割してディスプレイスメントを適用するかを決める設定です。
値を高くすると細かなディテール表現が可能になりますが、その分メモリ使用量や処理負荷も増加します。
必要以上に高く設定すると動作が重くなりやすいため、見た目とのバランス調整が重要です。
ライトやシャドウにも反応!表面の凹凸が光と完全に連動
このディスプレイスメントは、単にテクスチャを歪ませる「見た目だけの処理」ではありません。オブジェクト自体の形状(ジオメトリ)を実際に変形させています。
そのため、従来の疑似的な表現とは異なり、以下の3D表現と自然に連携させることが可能です:
- ライト & シャドウ
-
ライトの向きに合わせて凹凸の陰影がリアルに変化し、セルフシャドウ(自分の凹凸による影)も発生します。
- 被写界深度(DOF)
-
突き出た部分にピントを合わせ、凹んだ部分をボカすといった精密なフォーカス制御が可能です。
- フォグ3D(霧)
-
形状の深度データをAEが認識するため、奥まった部分にだけ霧を溜めるような表現も自動で行えます。
特にライトの角度によって刻々と変わる表面ディテールの陰影は、静止画では出せない「本物の立体感」を映像に与えてくれます。
発光マテリアルにも対応
発光テクスチャを含むSubstance 3Dマテリアルでは、グロー感のある表現も利用できます。
ただし、マテリアル自体は発光して見えるものの、実際にシーン内の他オブジェクトを照らすライトとしては機能しません。
そのため、あくまで「見た目上の発光表現」として扱う必要があります。
どんな場面で役立つ?
この機能は、特に以下のような3D表現で効果を発揮します。
- 3Dオブジェクト表面に凹凸表現を追加したい時
- Substance 3Dマテリアルの質感を強調したい時
- After Effects内だけで簡易3D表現を完結したい時
これまでCinema 4Dなどへ持ち出していたような凹凸表現を、After Effects単体である程度再現しやすくなっています。
まとめ
After Effects 26.2では、パラメトリックメッシュがディスプレイスメントに対応したことで、3Dマテリアル表現の自由度がさらに向上しました。
単なる表面テクスチャではなく、実際のメッシュ形状へ凹凸を反映できるため、ライトやシャドウとの組み合わせによる立体感や質感表現が大きく進化しています。
3Dオブジェクトに立体感や凹凸表現を追加したい方は、ぜひ活用してみてください。



コメント